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<編集部からのコメント>
最近何度もご案内しているように、11月の後半くらいから当サイトへの訪問者の数も増え、住宅ローンの借り入れ・借り換えニーズが徐々に高まっている気がします。
その要因としてはそもそも12月〜3月のこの時期というのは、ボーナスだったり、3月の引越しシーズンだったりと季節的に住宅市場が盛り上がる時期だというのはありますが、それ以外にも消費税増税など、税制面でも追い風が吹いているのも理由ではないかと思います。
そして忘れてはいけないのは住宅ローン金利の低下ですね。特に住宅ローンの借り換えを検討されている方には上記のような季節的な要因や税制面の影響はあまりなく、金利水準の低下がより直接的に影響すると言えそうです。
ご存知の通り、12月の住宅ローン金利は史上最低水準まで低下しているわけですが、その背景は大きく2つあります。1つ目は「市場金利の低下」ですね。世の中の金利が低下しているわけですから、住宅ローン金利も低下して当然といえば当然です。
なぜ市場金利が下がっているかと言えば、日銀が大胆な金融緩和を進め、金融市場にお金が余っているからですね。余れば下がるのはモノも金利も同じということです。
加えて衆院選前には、自民党の安倍総裁がリップサービスも含めてかなり積極的な金融緩和発言をしておりましたので、さらなる金融緩和への期待が高まり、金利低下が加速した、という側面もあります。
では衆院選も終わった市場金利はどうなっているかと言うと、直近の長期金利は上記の通り0.7%割れもあった局面からやや持ち直し、0.725%とほんの少し回復しています。奇しくも1ヶ月前と全く同じ水準ですね。
あくまでまだ短期的な動きであり、中期的に見れば引き続き金利が大きく低下している状況に変わりはありませんが、今後、金融市場で金融緩和期待がしぼむとすれば、その分、金利が上昇する可能性もゼロではありません。
もちろん今の日本の金利環境で金利が急上昇する可能性はほとんどありませんが、政権交替により潮目が変わる可能性については頭の片隅に入れておいていただければと思います。
住宅ローン金利が史上最低となっている2つ目の理由は、「住宅ローン競争の激化」ですね。
目下、メガバンクやネット銀行も含めて、住宅ローン金利引き下げの主戦場となっているのは「当初10年固定金利」や「当初3年固定金利」などの固定金利型ですね。住信SBIネット銀行のように変動金利よりも低い金利を提示する銀行も出てきました。
一方、最も人気の変動金利タイプにおいては、住宅ローンの「赤字懸念」が出るなどすでにもうギリギリの水準と考えられていましたが、ソニー銀行が12月から金利をさらに引き下げましたね。なかなか積極的です。
住宅ローンのハイシーズンに入ってきたというのもあると思いますが、こうした動きが続くとすれば、更に魅力的な住宅ローン金利が出てくる可能性も十分ありそうです。
いずれにせよ、住宅ローンを検討されている方には絶好のタイミングとなっているのは間違いなさそうです。
ちなみに過去10年間の長期金利の推移をチェックしておくと以下の通りです。
長期金利は、今が2003年に次ぐ歴史的な低金利にあることがよくわかりますね。
一方で。
2003年は長期金利が0.5%近い水準まで下がったのち、その後、1.5%近くまで跳ね上がっておりますね。当時、世界経済の見通しが大きく好転したことや、小泉政権への期待、りそな銀行への公的資金注入による金融不安の大幅な後退などが要因と思われますが、仮に「好景気の前が最も金利が低い」のだとすると、脅かすわけではありませんが、上記の通り、これから金利が上昇する可能性はゼロではありません。
焦る必要は全くありませんし、上昇するといってもたかが1%程度なわけですが、されど1%ともいえます。これからは金利が下がれば下がるほど、待ちすぎず、どこかでエイヤっと決断することが重要になってくると言えそうです。
さて、2013年1月の住宅ローン金利ですが、いつものように、早めに来月の金利を発表しているソニー銀行の住宅ローン金利から動向を占ってみたいと思います。ソニー銀行の住宅ローン金利を、12月と1月で比較するとこういうことですね。
◆ソニー銀行住宅ローン金利
・変動金利 : 0.842% → 0.821% (▲0.021%低下)
・10年固定 : 1.564% → 1.539% (▲0.025%低下)
・20年固定 : 2.329% → 2.329% (変わらず)
・30年固定 : 2.471% → 2.471% (変わらず)
ここ数ヶ月、10年以下の金利は下がるけれど10年超の金利は上昇するという「ねじれ」が起きていたわけですが、1月はそうした長期固定金利も下落するわけではないにせよ、ようやく落ち着いたようですね。
また10年固定金利も低下していることから、フラット35など、他の金融機関の固定金利も下がることが期待できそうです。
しかしハイライトはなんと言っても12月に引き下げたばかりの変動金利をさらに引き下げ0.821%とした点ですね!すばらしい。
12月はソニー銀行に追随した銀行はなかったようですが、ハイシーズンに向け、一番人気の変動金利タイプの金利を引き下げてくる銀行があるのかどうか注目ですね。
そんなわけで、1月の住宅ローン金利は、市場金利がやや落ち着きを取り戻しつつある中で、他の銀行が身を削ってまで戦略的な住宅ローン金利を出してくるのかどうかがポイントですね。楽しみにしたいと思います。
皆さまが満足の行く住宅ローンに出逢えることを祈っております!