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<編集部からのコメント>
2月となりました。2013年になったと思った途端、1月がもう終わってしまいましたね。日々、有意義に過ごしたいものです・・・。
さて2月ですが、多少、暖かい日が出てきたりするもののまだまだ寒く、冬のボーナスシーズンも終わり、日数も短いことから、8月と並び「ニッパチ」などと呼ばれ、商売は全般的にスローダウンするタイミングですね。
そんな中、逆に熱いのが住宅ローン市場です。今月も当サイトにお越しになる方が順調に増えてきております。これはもちろん3月の引越しシーズンを前にした季節的な住宅需要と住宅ローン需要が要因だとは思いますが、それ以外には住宅ローン減税の枠組みがようやく決まったことも背景かもしれません。
>>>新しい住宅ローン減税、控除額は年最大40万円に決定
当初は控除額が年50万円と大幅に拡充されるという話もあり、「むしろ2014年以降に先延ばしした方がお得かも!?」という疑念もあったのですが、結局は年最大40万円におさまり、上記コラムでも指摘させていただいたように、増税を考慮すれば現行の住宅ローン控除を利用してもそれほど大きな差がなさそう、ということで検討を加速させている方も多いのかもしれません。
それ以外にも株価上昇を背景として、不動産や金利の上昇を意識し始めている方も増えてきている可能性もあります。実際、不動産については「今後、値上がりする」と考えている方が増えてきているようですね。最近、消費者向けに実施されたいくつかのアンケートで、不動産価格の上昇を予測する人の割合が増えてきている、というニュースを見ました。
安倍政権の目指すインフレ経済はまさにモノの値段が上がる経済なわけですから、消費者が不動産価格上昇の可能性を視野に入れるのも自然な流れなのかもしれませんね。少子高齢化が進む日本でインフレを起こすのはそう簡単ではないと思いますが・・・。
では後者の金利の上昇についてはどうかと言うと、最近の長期金利の動向はこのようになっています。
■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)
金利水準自体は0.80%前後と極めて低水準ですね。2003年ごろに一度あっただけの水準ですので「歴史的な低水準」にあるのは間違いありません。そういう意味では今のところ少なくとも金利動向という観点からは焦る必要はないといえます。
一方で足元の金利の動きを見てみると、結構、アップダウンが激しくなってきています。昨年末に上昇したかと思いきや、1月に下落し、2月に入って再度、上昇してきています。
短期的な動きですので、これを持って今後の金利動向を占うのは難しいですが、金利を低下させる要因も、金利を上昇させる要因もそれなりに強く、相互に引っ張りあいをしているので金利の動きも荒くなり始めているということでしょうか?
そういう意味では1ヵ月後に金利が上昇している可能性も、逆に金利が低下している可能性も両方ありそうですが、近々、住宅ローンの借り入れや借り換えを検討されている方はこまめにこうした金利動向をチェックしておいた方が良さそうです。
ここで本題の2月の住宅ローン金利をチェックすると、上記の通り長期金利が上がり下がりしていますので、銀行によって金利を引き上げてくるところもあれば、引き下げてくるところもあるのかな?と思っていましたが、意外にそうした「銀行によるバラツキ」はほとんどない一方で、10年固定は下げるけれど30年固定は上げる、といった「金利タイプによるバラツキ」が散見されました。
上記記事でも紹介されているようにフラット住宅ローンも、フラット35の金利が少し上昇する一方で、フラット20の金利は少し低下していますね。
いつものように具体的な住宅ローン金利の推移を、当サイトで人気の住信SBIネット銀行と、日本最大のメガバンクである三菱UFJ銀行の1月と2月の住宅ローン金利で比較するとこのようになっています。
◆住信SBIネット銀行
・変動金利 : 0.865% → 0.865%
・5年固定 : 0.720% → 0.690% (▲0.03%)
・10年固定 : 1.240% → 1.180% (▲0.06%)
・20年固定 : 2.000% → 2.060% (+0.06%)
・30年固定 : 2.140% → 2.200% (+0.06%)
>>>最新の金利はこちら
◆三菱UFJ銀行(実質金利)
・変動金利 : 1.075% → 1.075%
・10年固定 : 1.350% → 1.350%
・20年固定 : 3.300% → 3.350% (+0.05%)
・30年固定 : 2.490% → 2.560% (+0.07%)
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やはり20年以上の長期固定金利タイプは概ね1月と比較して0.05%程度上昇しているのに対し、10年以下のレンジでは据え置きもしくは引き下げている、ということですね。
中でもやはり住信SBIネット銀行の5年固定0.69%は驚異的な低金利と言えそうです。
ちなみに当サイトで一番人気の新生銀行は全期間で据え置きですね。むしろ住信SBIネット銀行の金利引き下げが特別ということなのかもしれませんね。
◆新生銀行
・変動金利 : 0.880% → 0.880%
・10年固定 : 1.450% → 1.400%
・20年固定 : 2.300% → 2.300%
・30年固定 : 2.600% → 2.600%
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新生銀行は、単純な利下げだけでなく、万が一の時の保障や返済停止機能を組み合わせた「安心パック」を付加するなど、金利競争以外のサービス拡充にも注力していますね。こうした動きも注目しておきたいところです。
気になる今後の住宅ローン金利の動向ですが、上記の通り、アップダウンが激しくなっており、正直読めません。金利が上昇する可能性も、逆に金利が低下する可能性も両方、頭に入れつつ検討を進めるしかなさそうです。
次に長期金利の2000年からの推移を振り返ってみるとこのようになっています。
■長期金利グラフ(グラフ期間:10年)
上記の通り、0.8%前後という金利水準は歴史的に見て、まだまだ超・低金利であるのは間違いありませんが、毎回指摘させていただいているように、長期金利が史上最低となったのは2003年ごろには、長期金利は0.5%前後の最低金利をつけた後に急速に上昇し、1.5前後にまで、実に1%近く上がったことが分かります。
慌てたり、焦ったりする必要は全くありませんが、住宅ローンをご検討の方はそろそろどこかで決断した方がよい状況になりつつありそうですね。
最後に、今月の具体的な住宅ローン金利のレンジをチェックするとこのようになっています。
■2013年2月の住宅ローン金利状況(実質金利)
・変動金利 :0.865%〜2.675%
・10年固定:1.180%〜3.75%
・20年固定:2.060%〜3.55%
>>>今月の住宅ローン金利比較はこちら
やはり先月の金利と比較すると今月は、20年固定が上昇しているのに対して、10年固定が少し低下していますね。参考になさってください。