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<編集部からのコメント>
3月となりました。気温の上ではまだまだ寒く、さらに北日本や北海道では激しい雪により、胸が痛くなるような被害も報道されており、春と言われてもピンと来ませんが、日付の上では確実に春が近づきつつあります。
あと数週間〜1ヶ月もすれば桜も満開となるわけですね。地域によっては既に桜が咲いているところもあるのかもしれません。少なくとも花粉は飛び始めているようですが・・・春の到来を楽しみにしたいと思います。
さて例年、この時期がピークとなる不動産市場ですが、住宅ローンの申し込みや資料請求は一足早く2月にピークを迎えたような気がします。というのも当サイトにお越しになる方の数が3月に入って2月と比べるとほんの少し落ち着き始めているからですね。
物件購入から逆算すれば、当然住宅ローンの検討は数ヶ月前から始まるわけで、3月が物件購入のピークとすると、その前に住宅ローン検討のピークが来るのも当然という気がします。いよいよ春の訪れと共に、この冬の住宅ローンシーズンも終盤戦ということですかね。
住宅ローンの借り入れをご検討の皆様は、ご自分にとってベストな住宅ローンにめぐり合えたでしょうか?そうであることを期待したいと思います。
そのようにやや落ち着きを取り戻し始めているように感じるこの冬の住宅ローン商戦ですが、もしかするとその一因として、上記のような季節性だけでなく、最近の金利の動きも多少は関係しているのかもしれません。
安倍政権が目指すインフレ経済が実現すれば、当然、金利も上昇するわけですが、では足元の長期金利の動向はと言うとこのようになっています。
■長期金利グラフ(グラフ期間:1年)
この数週間で金利がドドーンと下がっているのですね!昨日(3月4日)は0.605%と、0.600%割れも目前という水準になってきました。もちろん史上最低水準となります。正確に言えば2003年にも0.5%前後まで低下したことがありますが、そのとき以来、史上2番目の低水準です。
株価も上昇し、政府がインフレ経済を目指す中での金利低下は、常識的に考えれば違和感を感じるわけですが、その理由は、新しい日銀総裁候補である黒田氏が就任すれば、より大胆な金融緩和が行われるとの期待が高まっているからですね。金融緩和が実施されれば、マネーが市場にジャブジャブと投入されることから、金利は低下します。
そうした期待が満たされるのか、失望に変わるのかは分かりませんが、当面は金利の低下傾向が続きそうですね。
[2013年3月の住宅ローン金利]
ここで3月の住宅ローン金利をチェックすると、長期固定金利を中心に、一部で住宅ローン金利を引き上げる銀行が無いでは無いですが、全般的には据え置きか、むしろ多少引き下げる銀行がほとんど、という結果になりました。
上記記事でも紹介されているようにフラット住宅ローンも、フラット20の金利が概ね▲0.01%、フラット35の金利が概ね▲0.02%低下していることが分かります。
>>>最新のフラット35の金利はこちら(楽天銀行)
いつものように具体的な住宅ローン金利の推移を、当サイトで人気の住信SBIネット銀行と、日本最大のメガバンクである三菱UFJ銀行の2月と3月の住宅ローン金利で比較するとこのようになっています。
◆住信SBIネット銀行
・変動金利 : 0.865% → 0.865%
・5年固定 : 0.690% → 0.690%
・10年固定 : 1.180% → 1.180%
・20年固定 : 2.060% → 2.040% (▲0.02%)
・30年固定 : 2.200% → 2.170% (▲0.03%)
>>>最新の金利はこちら
◆三菱UFJ銀行(実質金利)
・変動金利 : 1.275% → 1.275%
・10年固定 : 1.550% → 1.550%
・20年固定 : 3.550% → 3.600% (+0.05%)
・30年固定 : 2.760% → 2.810% (+0.05%)
>>>最新の金利はこちら
なぜか三菱UFJ銀行だけは、各銀行が住宅ローン金利を引き下げる中でむしろ引き上げるという「孤高の姿勢」を貫いていますが、これは住宅ローンにあまり積極的ではない・・・ということではなく、他の銀行と比べて、翌月の住宅ローン金利を決定するタイミングが違う、ということなのでしょうね。
これだけ市場金利が低下しているわけですから、三菱UFJ銀行も4月の住宅ローン金利は引き下げてくるのではないかと思います。
ちなみに当サイトで一番人気の新生銀行は全期間で据え置きですね。
◆新生銀行
・変動金利 : 0.880% → 0.880%
・10年固定 : 1.400% → 1.400%
・20年固定 : 2.300% → 2.300%
・30年固定 : 2.600% → 2.600%
>>>最新の金利はこちら
新生銀行は、単純な利下げだけでなく、万が一の時の保障や返済停止機能を組み合わせた「安心パック」を付加するなど、金利競争以外のサービス拡充にも注力していますね。こうした動きも抑えておきたいところです。
気になる今後の住宅ローン金利の動向ですが、上記の通り当面は市場金利に強い低下圧力がかかりそうなので、住宅ローン金利も更なる低下をうかがう状態が続きそうです。少なくとも4月の住宅ローン金利は全般的にもう少し下がりそうですね。
一方、長期金利の2000年からの推移を振り返ってみると「別の懸念」も出てきます。
■長期金利グラフ(グラフ期間:10年)
上記の通り、0.6%前後という金利水準は歴史的に見て「超・低金利」であるのは間違いありませんが、毎回指摘させていただいているように、長期金利が史上最低となったのは2003年ごろには、長期金利は0.5%前後の最低金利をつけた後に急速に上昇し、1.5前後にまで、実に1%近く上がったことが分かります。
特に最近の極端な金利の低下の動きは、いよいよ金利が反発するサインのようにも・・・感じたりします。相場下落の最終局面で、急低下した後に急反発する、というのは割りによくあります。あくまで経験則ですけれど。
慌てたり、焦ったりする必要は全くありませんが、住宅ローンをご検討の方はそうした見過ごされがちな金利上昇リスクを頭の片隅に入れてご検討を進めていただければと思います。
最後に、今月の具体的な住宅ローン金利のレンジをチェックするとこのようになっています。
■2013年3月の住宅ローン金利状況(実質金利)
・変動金利 :0.865%〜2.675%
・10年固定:1.180%〜3.75%
・20年固定:2.040%〜3.60%
>>>今月の住宅ローン金利比較はこちら
やはり先月の金利と比較すると今月は、20年固定が概ね少し低下していますね。参考になさってください。