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毎年1回公表される公の地価の1つ、「路線価」が発表される時期となりました。路線価の意味を引用するとこうなります。
・主要道路に面した1平方メートルあたりの土地の評価額(1月1日時点)。国土交通省が出す公示地価の8割を目安に、売買事例や不動産鑑定士の意見なども参考に国税庁が算出する。今年は約33万1千地点が対象になった。
「公示地価の8割が目安」ということですので、公示地価のトレンドを思い出せば今年の路線価のトレンドも推測できるわけですが、結論から先に言えば表題通り3年連続上昇ということですね。
また地価が上昇した都道府県も前年の13から18に増え、「デフレからの脱却」が土地取引の面からも着実に進んでいることが分かります。
これからマイホームを購入しようとされている方からすればこうした地価の上昇傾向はあまり居心地の良いものではありませんが、ただ一方で残り29の都道府県は地価が上昇していないわけですから、「場所次第」ということですね。
その点でもこうした地価の推移を把握しておく必要性がありそうです。
ちなみに上昇率のトップ3はこうなっています。
・沖縄県:+5.0%
・東京都:+4.0%
・宮城県:+3.7%
たかだか+4%前後という見方もできるのかもしれませんが、一方で来年秋の消費税増税よりはるかに大きいネガティブインパクトがこうした地価が上昇している都道府県では起きているわけで注意が必要ですね。
なお下落率のワースト3はこうです。
・秋田県:−2.3%
・愛媛県:−1.6%
・青森県:−1.5%
・三重県:−1.5%
青森県と三重県の下落率が同じでしたのでワースト4になってしまいましたが、こうした地価が下落している都道府県でマイホーム購入を検討されている方はじっくり選ぶ余裕がありそうですね。
とは言いつつどの都道府県も広いですから、その都道府県内でもまた、上昇地点・下落地点に分かれてくるかと思います。恐らく、沖縄や東京だって探せば下落地点はあるでしょうしね。そうしたわけで最終的には全体のイメージに流されることなく、購入予定地の地価動向をピンポイントでチェックしていただければと思います。
さて前置きが長くなりましたが、気になる個別の路線価の増減率はこのように推移しています。
前年より上昇した都道府県は以下の通りですね。
・北海道:+1.1%
・宮城県:+3.7%
・福島県:+1.3%
・埼玉県:+0.7%
・千葉県:+0.7%
・東京都:+4.0%
・神奈川県:+0.6%
・愛知県:+1.5%
・滋賀県:+0.2%
・京都府:+2.2%
・大阪府:+1.4%
・岡山県:+0.1%
・広島県:+1.5%
・福岡県:+2.6%
・佐賀県:+0.2%
・長崎県:+0.7%
・熊本県:+0.7%
・沖縄県:+5.0%
この中で、今年プラスに転じた都道府県は「滋賀県」「岡山県」「佐賀県」「長崎県」「熊本県」の5つです。訪日客などの影響か九州が元気ですね!住宅購入者にとって良いことかどうかは分かりませんが・・・。
なお昨年と今年の変動率から推測して「来年プラスになりそう」な都道府県は以下3つです。
・山口県:−1.2%→−0.5%→+0.2%?
・徳島県:−0.8%→−0.4%→0%?
・香川県:−1.2%→−0.5%→+0.2%?
この通りとなるかは分かりませんが、どうやら西日本で地価の上昇傾向が広がっているようですね。
一方で、仮に上記3県が上昇したとしても全体では上昇都道府県は21に留まるということで、日本全国津々浦々まで不動産バブルが広がる日は永遠に来そうにありません。
そうしたわけで繰り返しになりますが、これからマイホームを買おうとされている方は念のため候補エリアの地価動向をチェックいただければと思います。
参考になさってください。