※当サイトには広告リンクが含まれています。
先日のコラムでは、住宅ローンの金利タイプのシェア=ランキングに関する調査についてご紹介しました。
>>>住宅ローン金利タイプランキング、当サイトお勧めタイプは何位?FRK2018年調査
その中でも直近のデータは以下3つでした。
1つ目は国土交通省が住宅購入者に対してアンケート調査を行ったもので、このようになっています。
2つ目は一般社団法人住宅生産団体連合会の「2017年度戸建注文住宅の顧客実態調査」ですね。あくまで注文住宅購入者の方々のデータとなりますが、その金利タイプはこのようになっています。
3つ目の調査が一般社団法人不動産流通経営協会の「不動産流通業に関する消費者動向調査」ですね。
いずれも変動金利型が6割前後と突出していますね。加えて2016年度に少し落ち込んだ変動金利のシェアが2017年度に再び増加傾向にあることが分かります(不動産流通経営協会のデータは調査日を示していますので、2018年度の結果が2017年度のものです)。
となると2018年度=2018年4月以降の住宅ローン金利タイプのシェアがどうなっているか気になるわけですが、住宅金融支援機構が発表した「民間住宅ローンの実態調査」によると、2018年4月から2018年9月まで=2018年度上半期に住宅ローンを借りた1,500名のアンケート結果はこのようになっています。
やはり変動金利型のシェアは6割近くとなっていますね。2017年の調査と比較しても増加傾向を維持しており、「変動金利の人気再燃」の流れは今でも続いていると考えて良さそうです。
念のため各年度の「第1回調査」の数字を比較すると2015年度からの金利タイプのシェアはこのように推移しています。
・変動金利型 : 35.8% → 49.2% → 50.4% → 57.0%
・固定期間選択型 : 26.3% → 36.9% → 36.9% → 25.3%
・全期間固定型 : 38.0% → 13.9% → 12.6% → 17.7%
変動金利型のシェアが右肩上がりで増加していますね。ただ2015年以前の「調査会社A社」の数字は正直デタラメで信憑性はありませんが・・・。
いずれにしても他の調査結果を見ても変動金利型が人気なのは間違いなさそうですが、その理由はここ数年、住宅ローンの固定金利がジワジワ上昇したのに対して、変動金利は低位安定してきたという流れに素直に反応した結果ではないかと思います。
この7月に日銀は長期金利の上限をこれまでの0.1%から0.2%に拡大させ、住宅ローンの固定金利は今後さらに上昇すると見込まれますので、変動金利の人気はますます高まることになりそうです。
ちなみに住宅金融支援機構が同時に発表した「民間住宅ローン利用予定者編」=これから住宅ローンを借りる人に聞いたアンケートでは、希望する金利タイプはこのようになっています。
こちらはなぜか変動金利型が一番少なく3割弱で推移しています。正直こんな回答結果は他に見ませんので、恐らくアンケートの「聞き方」の問題もあるのかもしれませんし、そもそも「調査会社A社」のように信憑性の乏しい調査結果のような気がしますが、これがある程度正しいのだとすると
・住宅ローン利用者は最初は固定金利に興味を持つが、最終的には変動金利を選ぶ
ということなのかもしれませんね。
上記の通り足元の住宅ローン金利動向や、金融政策の現状、低いインフレ率などを考慮すれば、より金利の低い変動金利型が選ばれるのは当然のような気もしますが、参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>