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先日のコラムでご案内した日銀の「主要銀行貸出動向アンケート調査」では、2020年第3四半期=2020年7月〜2020年9月において、個人の資金需要が復活してきていることが示唆されていました。
>>>コロナ禍で住宅ローンは増えた?減った?今後の見通しは?日銀貸出動向調査2020年10月版
では本当に消費者の住宅ローン需要が復活しているのか、この度発表されたノムコムの「第19回住宅購入に関する意識調査アンケート」の結果をチェックしてみたいと思います。今回の調査期間は2020年9月18日〜9月30日ということですので上記「主要銀行貸出動向アンケート調査」とほぼ同じタイミングです。
ではまず「新型コロナウイルスの影響について、住まいの購入検討に変化はありましたか?」という質問に対する回答はこうなっています。
「影響なし」という回答が一番多いものの4割の方が「検討を中止・休止」したということですからコロナの影響は大きいですね。上記日銀の調査の通り、最悪期は脱したのかもしれませんが。
次に「不動産の買い時感」はと言うとこうなっています。
「買い時感」がガクンと下がっていることが分かります。ただ一方で「買い時だと思わない」という回答も減っているわけですね。逆に大きく増加しているのが「分からない」という回答です。
コロナ禍の行方と共に、地価や不動産価格の見通しについても分からなくなってしまったということですかね。
加えて、足元のリモートワークの動きが今度どうなるか分からない点も不透明感を高めているのかもしれません。これからもリモートワークが拡大し定着していくのであれば、郊外の広めの戸建てが選択肢に入ってきそうです。
他方で、リモートワークの動きはあくまで一時的なものでコロナが落ち着けば再び都心回帰の流れとなるのであれば、これまで通り都心のマンションが選択肢となってきます。
どうなるかは分かりませんが、人生最大の買い物であるマイホームで失敗はしたくないでしょうから消費者が慎重となるのも当然ですね。
では最後に「今後の不動産価格の見通し」についてどのような回答になっているかと言うとこうです。
「上がる」という回答も、「横ばい」という回答も、「下がる」という回答も、いずれも低下していますね。代わりに「わからない」という回答が上昇しているのは「買い時感」と同じです。
やはり不透明感が高まっているということですね。こういう状況で焦って住宅を購入する必要はないと思います。
仮に住宅価格が大きく下がるようなことになれば冒険してみてもいいのかもしれませんが、今のところそうした動きは出ていなさそうです。先日発表された国土交通省の不動産価格指数はこのようになっています。
足元では確かに低下しているものの、「大きく下がる」という状況ではありませんね。もう少し様子見してもいいのかもしれません。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>