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過去1年の住宅ローン市場の最大のハイライトはやはり「コロナ禍」ですね。影響が顕在化し始めたのは昨年2〜3月ですが、それ以降はやはり住宅ローンの新規貸し出しも減少しているのではないかと思います。
では実際に住宅ローンの貸し出し状況がどうなっていたのかと言うと、そうした「住宅ローン需要」をタイムリーに知ることができるデータが、住宅金融支援機構が3ヶ月に1回発表する「業態別の住宅ローン新規貸出額」調査です。その最新版=2020年7月〜9月期の結果が発表されていますので早速チェックしてみるとこうなっています。
2020年7月〜9月期の結果はこうですね。
・2020年7月〜9月期住宅ローン新規貸出額:5兆3,134億円(前年同期比−9.3%)
前年同期比では−9.3%の減少ということで・・・大幅な減少となっています。やはりコロナ禍の影響でしょうね。
4月〜9月期=上半期としても前年同期比−8.7%と大きく減少しています。
ちなみに主要業態の7月〜9月期の結果はこういうことになります。
・国内銀行 : −7.8%
・信用金庫 : −10.8%
・労働金庫 : −17.8%
・住宅金融支援機構 : −10.5%
全体的に苦戦しているわけですが、今まで好調だった労働金庫が大きく新規貸出を減らしているのが印象的ですね。何があったのでしょうか。
これまでの新規貸出額の推移をグラフ化するとこうなります。
確かに前年同期比と比較すると大きく下がっていますが、これはどうやら前年に増税前の「駆け込み需要」があったからということなのでしょうね。
実際、2019年7月〜9月期を除けば、他の年と比較しても今回の結果はかなり高水準だったことが分かります。コロナ禍直後の2020年4月〜6月期の落ち込みを、今回の7月〜9月期はそれなりにカバーしたと考えて良さそうです。
他の経済活動と同じく、住宅ローンについても徐々に正常化していくのでしょうね。
フラット35の貸出額と長期金利の推移をチェックしてみるとこうなります。
フラット35も割と底堅く推移していますね。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>