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過去1年の住宅ローン市場の最大のハイライトはやはり「コロナ禍」ですね。影響が顕在化し始めたのは昨年2〜3月ですから、もはや2年近く経過していることになります。
ではそうしたコロナ禍の下、実際に住宅ローンの貸し出し状況がどうなっていたのかと言うと、そうした「住宅ローン需要」をタイムリーに知ることができるデータが、住宅金融支援機構が3ヶ月に1回発表する「業態別の住宅ローン新規貸出額」調査です。その最新版=2021年4月〜6月期の結果が発表されていますので早速チェックしてみるとこうなっています。
つまり、
・2021年4月〜6月期住宅ローン新規貸出額:5兆983億円(前年同期比+14.6%)
ものすごく伸びていますね!前年同期である2020年4月〜6月期の数字が低すぎたということもあるのでしょうけれど、しかしまだコロナ禍にあることを考えればやはり驚きの数字だと言えそうです。
これまでの新規貸出額の推移をグラフ化するとこうなります。
過去8年で最高水準にあることが分かります。他方でやはり前年同期は凹んでいますね。やはり今回の大幅な増加は「前年の反動」という要因が大きそうです。
ちなみに主要業態の1月〜3月期の結果はこういうことになります。
・国内銀行 : +21.7%
・信用金庫 : +9.1%
・労働金庫 : +0.3%
・住宅金融支援機構 : −7.2%
かなり明暗が分かれていますね。銀行が極めて好調だった一方で、住宅金融支援機構=フラット35が苦戦したという結果です。
という訳で同じ調査からフラット35の貸出額と長期金利の推移をチェックしてみるとこうなります。
やはりフラット35の貸出額は過去8年の中で最低水準ですね。金利はやや上昇傾向だった気もしますが、そうした細かな金利変動より、「景気が悪い間は金利は上がらない」という金利観を持つ人が増えたのかもしれません。
参考になさってください。
<日本住宅ローンプランニング編集部>