長期金利は１月の０．７３０％から０．７１０％へ低下。

２月も末日となりました。主要銀行の３月の住宅ローン金利を速報としてご案内したいと思います。

日銀は２０２１年年３月の金融政策決定会合で、イールドカーブコントロールによって「−０．２％〜＋０．２％」のレンジ内に抑え込んできた長期金利の変動幅を「−０．２５％〜＋０．２５％」に拡大しました。

さらに２０２２年１２月に変動幅を再拡大し「−０．５％〜＋０．５％」としました。

加えて２０２３年７月には上限が「＋１．０％」に引き上げられました。こっそりジワジワ、実質的な「利上げ」が行われているわけですが、過去１年の長期金利の動きをチェックするとこのようになっています。



１１月くらいまで右肩上がりで上昇してきた長期金利ですが、そこで一旦ピークアウトし、足元では０．７１０％となっています。

３月〜４月ごろと目されている日銀のマイナス金利解除が金利上昇要因となる一方で、アメリカの利下げ期待が金利低下要因となっており、両者の間で金利がせめぎ合っているということなのでしょう。

ただ中長期的に考えれば日本の金利は下がっていくものと思いますが。

なお短期金利については引き続き「マイナス水準」で安定的にコントロールされていますので、「変動金利」は今のところ金利変動を心配する必要はありません。上記マイナス金利解除も大きな影響はなさそうです。

ちなみに、当サイトでは３月の住宅ローン金利について以下の通り予測しました。

＞＞＞［2024年3月の住宅ローン金利予想］　変動は据置、固定もほとんど変わらず

３月の住宅ローン金利の予想は「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプも全体的にほとんど変わらず。」としました。

次に３月のフラット３５の金利については以下の通り予測しました。

＞＞＞［2024年3月のフラット３５金利予想］　前月比+0.08%　フラット35金利1.90%？

具体的にはこうですね。

・フラット２０金利　：　１．３４％　→　１．４２％　（＋０．０８％）
・フラット３５金利　：　１．８２％　→　１．９０％　（＋０．０８％）

では実際にはどうかと言うと、先行して発表した金融機関によれば３月のフラット３５／２０はこういうことのようです。

・フラット２０金利　：　１．３４％　→　１．３６％　（＋０．０２％）
・フラット３５金利　：　１．８２％　→　１．８４％　（＋０．０２％）

＞＞＞［速報！2024年3月のフラット３５金利］　フラット35＝1.84%、フラット20＝1.36%

今回はまるっきり外しました・・・残念です。

では本題に戻って３月の住宅ローン金利情報をまとめていくと、まず大手銀行のプライスリーダーである三菱ＵＦＪ銀行の金利はこういうことになります。

◆三菱ＵＦＪ銀行の２０２４年３月の住宅ローン金利（表面金利）

・変動金利　：　０．４７５％　→　０．４７５％　（据え置き）
・１０年固定　：　０．９９０％　→　１．１１０％　（＋０．１２％）
・２０年固定　：　１．８８０％　→　２．０２０％　（＋０．１４％）
・３０年固定　：　１．７２０％　→　１．８５０％　（＋０．１３％）

上記の通り長期金利は過去１ヶ月でわずかに低下しましたが、三菱ＵＦＪ銀行の主要な固定金利は逆にハッキリ引き上げですね。

他の大手銀行が追随するのかどうか気になるところですが、みずほ銀行の３月の金利はこうなっています。こちらは保証料（＋０．２％）込みの実質金利でいきましょう。

◆みずほ銀行の２０２４年３月の住宅ローン金利（実質金利）

・変動金利　：　０．８２５％　→　０．８２５％　（据え置き）
・１０年固定　：　１．９００％　→　１．８５０％　（−０．０５％）
・２０年固定　：　２．５００％　→　２．４５０％　（−０．０５％）
・３０年固定　：　２．１３０％　→　２．０８０％　（−０．０５％）

こちらは逆に引き下げですね！順当だとは思いますが。

最後に当サイトで人気の住信ＳＢＩネット銀行の金利はこうなります。

◆住信ＳＢＩネット銀行の２０２４年３月の住宅ローン金利（実質・最低金利）※１

・変動金利　：　０．２９８％〜０．３２０％　→　０．２９８％〜０．３２０％　（据え置き）
・１０年固定　：　０．９６８％　→　０．９４８％　（−０．０２％）
・２０年固定　：　１．７８８％　→　１．５６８％　（−０．２２％）
・３０年固定　：　１．７８８％　→　１．６１８％　（−０．１７％）

＞＞＞住信ＳＢＩネット銀行の最新金利はこちら

こちらはハッキリ引き下げです。

そうしたわけで３月の住宅ローン金利は、今のところ「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプは上げ下げバラバラ。」と言うことで、当サイトの予測＝「変動金利タイプは据え置き。固定金利タイプも全体的にほとんど変わらず。」は外したようですね・・・月初に各銀行の金利をチェックしたいと思います。

なお、すでにこれら３銀行の３月の住宅ローン金利は発表されておりますので確定です。

ではここで２０１５年１月からの長期金利と上記銀行の１０年固定金利の変遷を振り返るとこのようになります。



局所局所では違和感のある動きもありますが、全体的には長期金利に連動して推移していることが分かります。

みなさんが３月も最高の住宅ローンに出逢えることを祈っております。

＜日本住宅ローンプランニング編集部＞

※１： 審査結果によっては、表示金利に年0.1%〜0.3%上乗せとなる場合あり。借入期間35年超の場合は年0.15％上乗せ。新規借入は物件価格の80％以下で借入れの場合。