住宅ローン お役立ちコンテンツ
住宅ローン金利推移と
住宅ローン金利動向について
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- 日本の金利環境
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産業構造の変換が進み、少子高齢化などによって構造的なデフレが続いてきた日本では、
- 「お金の供給」はあれど、「お金の需要」は少なく、国の意向も「デフレ状態が終了し、景気が良くなるまで低金利を続けたい」
ということで、金利が「大きく」上昇する要因は見当たりません。基本的には実際に金利が上がってきたら考え始める、というのんびりしたスタンスでいいのではないかと思います。
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- 2000年からの金利動向
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ではここで、これまでの金利動向をチェックしてみましょう。住宅ローン金利と関係の深い、一般に「長期金利」と呼ばれる「10年もの国債」の、2000年からの金利の推移です。民間の住宅ローン金利は概ね、この長期金利に連動して決まります。
これまでずっと低金利を維持してきたことがよくわかります。特に2008年からの金利低下は見事です・・・。
ただグラフを見るとこれまで金利が低かった時期はいくつかありますが、気にしないといけないのは「最も金利が高かった時」の方ですね。
2000年ごろや2006年ごろが金利が高かった時期と言えますが、ちょうど前者がITバブルの時で、後者がライブドアなどが印象的な新興市場バブルの時です。まさにバブルがおきるような景気の過熱時には金利は高くなるものですが、ではいくらなのかと言うと・・・たかだか1%後半です。この20年間で長期金利は2%をほとんど全く超えていないんですね!
金利上昇のリスクは確かに頭の片隅くらいには入れておいた方がいいとは思いますが、とはいいつつ今の日本での「金利上昇」は、世界の金利状況から言えば、金利上昇とは言えないようなきわめて低いレベルです。
今後の金利上昇リスクを煽る専門家もいますが、過去の実際の金利動向を見る限り、あまり心配しすぎる必要はないのでは?というのが当サイトの認識です。
もちろん何があるのかわからないのが経済ではありますが、仮に金利が上がっているときは通貨の価値が下がっているわけで、相対的に不動産価格も上昇している可能性が高いですね。何なら住宅を売却して難を逃れることもできるわけで、あまり深刻にリスク面、デメリット面だけを考える必要はないのではないかとも思います。
心配しすぎて長期固定金利で高い金利を払うくらいなら、
- 比較的金利が低めの10年固定金利を利用する
- 長期固定金利と変動金利の「ミックス金利」を利用する
などのように「ほどほどに自衛する」くらいでいいのではないでしょうか?
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- 足元の金利状況/2024年5月
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長期金利のこれまでの動きを振り返ると上記グラフの通りですが、2011年の東日本大震災の影響や、リーマンショック以降、追加的な金融緩和期待が続いてきたこともあり、中長期的に下落トレンドを維持してきました。
特に金利が急低下したのが2013年の4月初旬でしたが、これは新しく日銀総裁に選ばれ、大規模な金融緩和を約束していた黒田総裁が、その新しい金融緩和策を発表したタイミングですね。新しい金融緩和は「量的・質的金融緩和」というのが正式名称のようですが、別名「異次元緩和」と呼ばれる、市場の期待を大きく上回る大規模な内容でした。
2014年10月末には驚きのタイミングで日銀による新たな異次元緩和第2弾が発表されたこともあり長期金利はさらに大きく低下しました。
しかし何と言っても「事件」は2016年1月に発表された異次元緩和第3弾ですね!日銀はここでついに「マイナス金利政策」を発表しました。
マイナス金利と言われても全くピンとこないですが、要するに銀行が日銀にお金を預ける場合に利息を取ることにしたのですね。通常、お金を預ければ利息がもらえるわけですが、逆に利息が取られるわけですから「マイナス」金利と表現されるのです。
もちろんあくまでこれは銀行と日銀の間で起こることですので個人客に直接影響があるわけではないのですが、銀行からすれば日銀にお金を預けるとペナルティを取られるようなものですから、少なくとも国債でも購入しようとするはずです。国債価格の上昇=金利低下ですから、このマイナス金利は強力な金利低下要因になります。
実際、2016年2月以降の長期金利はマイナスでしたね。やはりマイナス金利政策の影響は強力でした・・・。
ただその後の長期金利の動きをチェックしてみると、2016年後半から金利が反転し上昇しました。この5年間の長期金利の推移はと言うと以下のグラフの通りとなっています。
■長期金利推移(グラフ期間5年)
2022年12月に日銀がこれまでの長期金利の変動幅を「−0.25%〜+0.25%」から「−0.50%〜+0.50%」に拡大し、さらに2023年7月には長期金利の上限を実質的に「+1%」に引き上げたこともあって、長期金利が上昇傾向となっている点は要注意です。
そしてここ数年のインフレ傾向を受けて、ついに2024年3月にはマイナス金利やイールドカーブコントロールも終了となりました。金融緩和自体は続いているとは言え、今後の金利上昇リスクが相対的に拡大しているのは間違いありません。本日の長期金利は0.890%ですね。
住宅ローンの「変動金利」についてもマイナス金利終了により金利上昇が懸念されていますが、今のところ変動金利を引き上げた銀行はなさそうです。とすると次の節目はゼロ金利解除ということになりますが、一体いつになるのでしょうね?
他方でアメリカの中央銀行であるFRBが利上げを停止し利下げに向かい始めるなど、2024年は世界の中央銀行が利下げに向かい始めるものと思います。そうなってくれば日本の金利も低下圧力を受けることになります。
住宅ローン金利については、短期的には上昇リスクがあるものの中長期的には下がる可能性があるということですね。住宅ローンをご検討の方は、焦らず、慌てず、着実に進めていただければと思います。
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